【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】会社を早期退職し「民泊ビジネス」を起業したい
にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。
私は50代、旅行業界の会社員、男性です。会社が早期退職者を募集するので退職割り増し金を元手に起業し、新しいスタートを切ろうかと思っています。民泊ビジネスを考えているのですが、経営のプロとして起業にあたりやるべき3か条、やってはいけない3か条を教えてください。
◇ ◇
50代での起業を考えるとのこと、素晴らしい決断ですね。長年旅行業界で培った経験を活かし、新たなビジネスを始めることは大きなチャンスです。民泊ビジネスは訪日観光客の増加に伴い、まだまだ成長の余地があります。しかし、成功するためには事前の準備が非常に重要です。特に起業にあたっては、計画性、資金管理、独自性が求められます。
そこで、民泊ビジネスを成功させるために「やるべき3か条」と「やってはいけない3か条」を整理しました。ぜひ、これを参考にして起業準備を進めてください。
【やるべき3か条】
1.徹底した市場調査と計画 民泊ビジネスは立地やターゲット層によって成功の可否が大きく変わります。需要があるエリアなのか、競合はどのような状況なのか、規制が厳しくないかを事前に調査し、長期的な事業計画を立てることが大切です。
2.適正な資金計画と収支管理 初期費用や運営コストを見積もり、利益が出るまでの期間をしっかり試算しましょう。特に最初の数ケ月は収益が安定しないことも考慮し、予備資金を確保することが重要です。
3.差別化されたサービスの提供 価格競争に巻き込まれないように、独自性を持たせたサービスを考えましょう。例えば地域文化体験を組み込んだプランや、長期滞在向けの特典など、他とは違う魅力を打ち出すことが成功のカギとなります。
【やってはいけない3か条】
1.法規制を軽視する 民泊には各自治体で異なる法律や規制があります。無許可営業は罰則の対象となるため、事前にしっかり確認し、適正な許可を取得することが必須です。
2.資金計画を甘く見積もる 思いのほか維持費がかかることが多く、稼働率が低いと赤字になりかねません。リスクを考慮した資金計画を立て、運転資金の準備も怠らないようにしましょう。
3.安易に低価格競争に参入する 価格を下げすぎると、利益が出にくくなるだけでなく、サービスの質を維持するのが困難になります。ターゲット層を明確にし、適正な価格設定をすることが大切です。
民泊ビジネスは魅力的な分野ですが、適切な準備と管理がなければ長続きしません。市場の動向を把握し、自身の強みを活かした運営を心がけることで成功への道が開けるでしょう。しっかりと準備をして、新たなスタートを切ってください。
◆西村誠司(にしむら・せいじ) 1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数4万8000人。
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