川島ベルギー戦勝利誓う「特別な試合」
「国際親善試合、ベルギー-日本」(19日、ブリュッセル)
サッカー日本代表は19日午後9時(日本時間20日午前5時)から、ブリュッセルで行われる国際親善試合でベルギー代表と対戦する。国際サッカー連盟(FIFA)ランク44位の日本に対して、ベルギーは5位。苦戦は必至だが、ベルギーのスタンダールでプレーするGK川島永嗣(30)は17日(日本時間18日)、「自分にとっては特別な試合。いい試合にする」と勝利を誓った。
ベルギー戦にかける思いを聞くと、川島はゆっくり話し始めた。「ベルギーでプレーして4シーズン目。自分にとっては特別な試合」。妙に落ち着いていた。そして、日本の守護神はこう続けた。
「でも1試合、1試合にかける思いは変わらない。(出場しなかった)オランダ戦も変わらないし、ベルギー戦も変わらない。出ていても出ていなくても、チームのために120%やることは変わらない」
ベルギーで川島の名前はかなり知られている。超満員の5万人で埋まる観客席から、注目されることを本人も分かっている。だからこそ平常心で試合に臨むため、淡々としているのかもしれない。
練習では相当、気合が入っていた。鬼の形相で次々とシュートを止め、チームメートにゲキを飛ばした。普段とは明らかに違った。だがピッチを出ると、表情は和らぎ、雰囲気は変わっていた。
「自分の中にある、ベルギー戦は特別という気持ちは、個人的なこと。別物です。自分自身はうれしい気持ちはあるけど、冷静。今までやってきたことを見せなきゃいけない、という感覚は特にない。いつもどおりやるだけ」
10月のセルビア、ベラルーシ戦では2戦ともフル出場しながら、計3失点して2連敗。今月16日のオランダ戦はGKとして西川がフル出場して2失点したものの、引き分けた。チーム内競争という意味でも、川島にはプレッシャーがかかる。
「(2013年の)締めくくりの意味でも、いい試合にしたい」。大きなものを背負っているが、川島は静かに日本のゴールマウスの前に立ち、勝利を目指す。