U23五輪戦士18人ラストサバイバル

 「サッカー・国際親善試合、U23日本-U23南アフリカ」(29日、松本平広域公園総合球技場)

 リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU-23日本代表は28日、本大会前の国内最終戦となるU-23南アフリカ代表戦に向けて、試合会場の松本平広域公園総合競技場で前日会見と前日練習を行った。五輪メンバー18人の発表を7月1日に控えた最後のサバイバル。手倉森誠監督(48)は「託す人と託される人に分かれる。これまでの成長と、これからの可能性を存分に示してほしい」と語った。

 リオ行きを懸けた最後のサバイバルとなる。南アフリカ戦の2日後には五輪メンバー18人の発表を控える。手倉森監督は「U-23だけで活動する最後。この世代の心意気をみんなで示してほしい」と期待を掛けた。3人のオーバーエージ枠や久保、南野の欧州組に加え、遠藤、植田らの当確組を除けば、残された実質5枠ほどの狭き門を争うことになる。

 FWはOA枠で興梠が決定し、久保、浅野も当確。手倉森監督はFWの枠について「ワクワクするくらい」と得意のダジャレで濁したが、残る枠は限りなくゼロに近い。ラストアピールへ2トップの一角として先発出場が濃厚な中島は「テグさんと一緒にメダルを取りたい」と、五輪への強い思いを口にした。鈴木は負傷から復帰したが、右股関節周辺をアイシングしながら引き上げるなど状態に不安が残る。FWオナイウは「チャンスをもらったら結果を出したい」と得点への意気込みを示した。

 激戦区の2列目では、野津田が右MFで先発することが濃厚で「最後のチャンス。悔いの残らないように力を出したい」。貴重な左利きのプレースキッカーでもあり、自身の特長をアピールする。伊東も持ち味のスピードで生き残りを懸ける。

 最終予選に出場した松原も当落線上にいる。「みんなとサッカーをやれる喜びがある。もっとサッカーをやるには五輪に行くしかない」と悲壮な決意を明かした。手倉森監督はメンバー絞り込みについて「託す人と託される人に分かれる。日本に、代表に自分がいるんだということを存分に表現してほしい」と独特の言い回しで表現した。リオ世代の集大成を松本のピッチに刻む。

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