澤 若手にゲキ「ここはプロの戦場」

 女子サッカーのなでしこリーグで4連覇を目指すINAC神戸が30日、神戸市内で始動した。冷たい雨が降る悪天候の中で、選手はミニゲームなどで約2時間汗を流した。多くの主力がチームを去り、今季は世代交代の波が押し寄せる。日本代表MF澤穂希(35)は「ここはプロの戦場」と若手に奮起を促した。初練習前には弓弦羽神社(神戸市東灘区)で必勝祈願を行い、選手、スタッフ約40人が参加した。

 澤の言葉は次第に熱を帯びてきた。「ここはプロの戦場。もう高校生じゃない。厳しい世界なので食い付いてきてほしい」。始動日の練習を終えたその表情は穏やかながら、若手へ向けて放ったゲキは強烈だった。

 昨季リーグ得点王のFWゴーベルヤネズと韓国代表MF池笑然が既にチームを去り、日本代表のFW川澄、DF近賀の海外移籍も秒読みの段階に入った。最大で主力4人が抜ける。一方で、新加入の5人は18歳の高卒新人。世代交代の波が一気に押し寄せ、タイトル死守には若手の成長が避けて通れない課題とった。

 ミニゲームで澤は、新人MF伊藤に守備の方法や声を出して主張するようにアドバイスした。「私も若い時は見て学んだ。口うんぬんよりプレーで見せたい」と語ったように、澤らしく背中で経験を伝えていくつもりだ。

 さらには、なでしこチャレンジのメンバーに選出されたFW京川、MF田中ら3年目の選手の名前を挙げ「2年間の経験を若い選手に伝えていってほしい」と“教育係”としての役割にも期待した。

 必勝祈願では絵馬に「皆が笑顔いっぱいの1年になりますように!!」と書き込んだ。笑顔で1年を締めくくるためにも「3冠に貢献したい」と決意を示した。「まだ、負ける感じはしないし、楽しんでやりたい」。衰え知らずの35歳、澤にとって24年目のシーズンが幕を開ける。

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