高倉なでしこ未来に向かって若返り図る
日本サッカー協会は20日、国際親善試合の米国戦(6月2日・米コロラド州コマースシティー、5日・クリーブランド)に臨む女子日本代表20人を発表した。今回の米国遠征から指揮を執る高倉麻子監督(48)は「なでしこジャパンは未来に向かって進んでいく」と語り、初招集の5人も含め、リオデジャネイロ五輪出場を逃したアジア最終予選から10人を入れ替えるなど、若返りを図った。
未来へとつながる一歩を踏み出した。高倉監督は選考について「就任会見でも話したが、年齢で区切るつもりはない」と前置きをした上で「見ている中で少しでも進歩している、伸びている要素が見える選手を選んだ」と説明した。
五輪アジア最終予選から、全体の半分にあたる10人を入れ替えた。平均年齢は、前回発表時の27・2歳から24・0歳と3歳若返った。主将を務めたMF宮間(岡山湯郷)に関してはコンディション不良を理由に「選んだが、本人から辞退の連絡をもらった」と明かした。前体制の中核だったFW大野、川澄、DF近賀(INAC神戸)らは外れ、新戦力をテストする方針を示した。
細部にまでメッセージを込めた。引退した澤穂希さんが長年背負い、五輪予選でFW大儀見がつけた背番号10はMF阪口へと継承。「今、日本の中でレベルを考えると最高峰のものを持っている。より自覚を持って、代表を引っ張ってもらうために10番をつけてもらう」。大儀見に関しては「点を取ることに強いこだわりをもってほしい。9番は点を取るのを任せたいということ」と期待を寄せた。
五輪連覇を目指す米国は厳しい相手だが「結果をおそれず、思い切りぶつかっていければ」と口元を引き締めた。再出発の道は19年フランスW杯、そして20年東京五輪へと続いている。