甲子園が雨天中止…払い戻しどうするの?外国人ファンの問い合わせが増えている
最近よくこんな相談を受ける。「甲子園のチケットを買ったけど、雨で中止になった。払い戻しはどうしたらいいの?」。相手は僕と同じ外国人だが、特に多いのが観光客からだ。
甲子園球場に足を運ぶたびに、タテジマのユニホームを着て観戦している外国人が増えていると感じる。日本に住んでいる外国人もいれば観光客も多い。なぜ増えたか、というといくつかの要因があると思う。来年の東京五輪で日本のスポーツへの興味が高まっている、そしてメジャーで大谷、田中、ダル、マエケンらが活躍している影響で、出身リーグを見たいという気持ちもあるだろう。それだけなら東京ドームあたりが中心になるが、僕が思うに甲子園は高校野球の聖地でもあるし、伝統を一番感じることができる球場だからだと思う。
人気の高さを米国で例えるなら、ボストンのフェンウェイパークやシカゴのリグリーフィールドに匹敵する。その神秘的な雰囲気の中で、野球を観戦したいという気持ちは日米問わず野球ファンなら変わらない。そして最も力説したいのが、阪神ファンの熱量の高さ。よく世界一熱狂的といわれるが、その通りだと思う。一度経験したらやめられない。
冒頭の話に戻るが、外国人ファンに対して極細かいサービズができているのだろうか。チケットを取るには、英語のサイトはあるとはいえ…。分からないことがあって英語で問い合わせしても通じない。実は、雨の日、僕の運営しているファンサイト「H-TEN」へのアクセスが増える。「試合はやるの?」「払い戻し方法を教えて」という質問が多い。
矢野監督が2軍監督時代の昨年、スローガンに挙げた一つ「誰かを喜ばすこと」。球団に求めるのは、それは日本人だけでなく、外国人にもそうあってほしい。海外から甲子園を訪れた人にも素晴らしい体験をさせましょう。そのためだったら僕もひと肌脱ぎまっせ。どうです?僕を阪神のスタッフに加えてみては?
◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。98年初めて来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」(http://www.thehanshintigers.com)で阪神情報を配信中。