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桐生、９秒台お預けも日本人トップ３位

2013年5月6日

　男子１００メートルで４位の桐生祥秀（中）。右は優勝した米国のマイケル・ロジャーズ、左は６位の江里口匡史＝国立競技場

　それでも、日本選手権４連覇中の江里口、米国期待の若手サラームらを退け、堂々の３位。レース後は優勝したロジャーズと肩を組み「外国人選手と走るのは初めてなので、楽しかった」と、初の国際大会の雰囲気を心ゆくまで味わった。

　衝撃の１０秒０１を出した先月２９日の織田記念から、日本初の９秒台への期待を一身に背負うことになったが「期待されるのはうれしい。プラスに考えている」と、平然と言ってのける。この日の敗戦にも、どこまでも貪欲な１７歳は「後半のストライド、ピッチを上げないと戦えない。また進歩できる課題が見つかった」と、目を輝かせた。

　「シーズンは始まったばかり。後半には９秒台を出せるように頑張りたい」。織田記念の２日後、桐生は部室の黒板に、次なる目標タイムを書き記した。『９秒９６』‐。「パッと思いつきで書きました。深く考えずに書いたら、それを超えることがよくあるので」。小学生のころ、その韋駄天（いだてん）ぶりについた異名は“ジェット桐生”。日本短距離界に長く立ちはだかってきた１０秒００の壁を吹き飛ばすのは、やはりこの男しかいない。

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