陰の存在からイッキ主役に!フィギュア坂本花織のシンデレラストーリー
混戦とされたフィギュアスケート女子の平昌五輪代表に、宮原知子とともに選出されたのは坂本花織でした。活躍しても誰かの陰に隠れるような形だった彼女が急成長を遂げ、主役に踊り出るまでのシンデレラストーリー。
公開日:2017.12.26
勝負の全日本選手権へは「ノーミスの演技をしてガチンコ対決を楽しみたい」。無邪気な17歳が、メラメラ闘志をたぎらせた。
坂本花織2位!200点超えで五輪代表争い激化 全日本選手権「ガチンコ楽しむ」
そして迎えた運命の全日本選手権…シンデレラガール誕生
「フィギュアスケート・全日本選手権」(21日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)
試合の度に強くなる 今季9戦目坂本花織が覚醒の首位発進「“イケるんじゃね”って」
平昌五輪代表最終選考会を兼ねる大一番がいよいよ開幕し、2枠を争う女子はショートプログラムが行われ、坂本花織(17)=シスメックス=が73・59点で首位発進を決めた。
圧倒的な高さと幅のあるジャンプを決め、参考記録ながら叩き出した得点は“自己ベスト”の73・59点。表示が出た瞬間は思わず、目を見開き、口を覆った。「予想より遥かに点が出てビックリ。平常心できた。ビビりは全くなかった」。ドヤ顔が止まらなかった。
試合の度に強くなる 今季9戦目坂本花織が覚醒の首位発進「“イケるんじゃね”って」
「フィギュアスケート・全日本選手権」(23日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)
坂本2位「なんで~」豪快ジャンプで“自己ベスト”大幅更新もV逃す
五輪代表2枠を争う女子は、ショートプログラム(SP)2位の宮原知子(19)=関大=がフリーで逆転し、合計220・39点で4連覇し、日本スケート連盟の選考基準を満たして初の五輪代表に決まった。SP首位の坂本花織(17)=シスメックス=は合計213・51点で2位。
果たして祈りは届いたか。得点を待つキスアンドクライ。手を合わせ拝んだ坂本は表示された点を見て「なんで~」と天を仰いだ。“自己ベスト”を大きく更新する213・51点も、宮原には届かず2位。
坂本2位「なんで~」豪快ジャンプで“自己ベスト”大幅更新もV逃す
銀盤のヒロインというよりは、少年漫画の主人公のようだった。演技前にはいつものように拳を握り、パキパキと指を鳴らした。「いい音が鳴りました」。最終滑走の重圧のかかる中、圧巻の演技。冒頭の連続3回転から次々とジャンプを決め、フリー「アメリ」を完遂。演技後は顔を覆い、充実感に浸った。
坂本2位「なんで~」豪快ジャンプで“自己ベスト”大幅更新もV逃す