リゴンドーは来日ボクサー最強王者!
ボクシングのビッグマッチがめじろ押しの年末が近づいてきた。30日は井上尚弥、八重樫東の世界再挑戦に村田諒太の第6戦など。31日は東京で内山高志、河野公平、田口良一のトリプル世界戦、大阪では高山勝成と大平剛の世界王座決定戦や井岡一翔の世界前哨戦など、どのカードからも目が離せない。
粒ぞろいのカードの中、最大の注目となるのが、大みそかに大阪で行われるWBA・WBO統一世界スーパーバンタム級王者、ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)の防衛戦だろう。
初来日のリゴンドーは00年シドニー、04年アテネ五輪のバンタム級金メダリストで、09年に米国に亡命。12年にWBA同級スーパー王座統一戦を制し、13年には5階級王者のノニト・ドネア(フィリピン)を破り、WBO王座も獲得した。
14勝(9KO)無敗で、来日が正式発表されるまでは「まさか」「来るはずがない」の声が聞こえたほどの超大物だ。専門誌記者の一人は「過去、来日したボクサーの中でも最強じゃないですか」とうなった。
背景には、世界戦でメーンを務めるはずだった井岡一翔の対戦相手が決まらなかった事情がある。中継するTBSが目玉の代役として白羽の矢を立てたのがリゴンドー。ファイトマネーは約5000万円と言われ、強さが災いして対戦相手が見つからないリゴンドー陣営にとっても渡りに舟のオファーだった。
挑戦者の天笠尚は「リゴンドーとやるのは、ある意味世界チャンピオンになるより難しいと思う。99%勝てないと思っているけど、闘うことに魅力を感じた」と、ボクサー冥利に尽きるといった様子。
リゴンドーからは「日本の皆さんに私の技術をお目に掛けたい。また、天笠の勇気には称賛を送りたい」とのメッセージが届いている。(デイリースポーツ・津舟哲也)