【野球】糸井伝説に新たなページ?コーチの名前覚えず 阪神移籍は“心配”

 シーズンが終わると「実はあのとき○○なことがあったんですよ」なんて話を聞くことがある。オフならではだが、ある意味で醍醐味ともいえる。そんな話の1つを紹介する。

 それは6月ごろの京セラドーム大阪、試合前だった。いつものようにビデオ室にオリックス・糸井嘉男の姿があった。とっぴな言動から宇宙人と言われる彼だが、実は人一倍、研究熱心という面がある。スコアラーと一緒に対戦する投手の投球ビデオなどを見るのが日課だ。

 その日も相手投手のビデオを見ながら「けん制のクセとかないの?」なんて、聞いていたらしい。と思ったらスコアラー陣に向かって突然「あれ、カザマは?」と尋ねた。その部屋のいた全員の頭に「?」が浮かんだ。カザマという名前の人物はスコアラーにいないし、そもそも球団のスタッフや出入りの業者にもいない。

 その微妙な空気を察した発言者。「ほら、カザマやん。サイン出す人」と言った。一瞬の間があって一同が納得した。

 「それ風岡さんやろ」

 誰かがつぶやいた。

 風岡内野守備走塁コーチ。三塁コーチャーを務める。確かにサインを出している。が、風岡コーチは昨年秋に就任。10カ月近くはともに行動している。名前を覚えていなかったらしい。

 その昔、長嶋茂雄さんも名前を覚えるのが苦手だった。阪神・浜中治を指導する際に「ハマダくん」と言ったのは有名な話。糸井も同じタイプなのかもしれない。野球に対して、だれよりも熱心に取り組む。一方でそれ以外のことは豪快というか、あまり眼中にはないようだ。

 そういえばこんな話もあった。秋季練習の際に福良淳一監督が面談した際のことだ。糸井からこう聞かれたという。

 「今年は秋季キャンプに行かなくてもいいですか?」

 秋季キャンプは若手中心で少数精鋭と決まっている。そもそもベテラン選手を呼ぶ予定などない。しかもFA宣言をしようかという選手が秋季キャンプに参加するなんて聞いたことがない。

 指揮官は「来なくていいよ。だいたいなんで去年は行ったんや」と質問した。

 「キャプテンやったから」

 これが糸井の答えだった。確かに昨季は胸に「C」のキャプテンマークを付けて戦った。その責任感から若手中心の秋季キャンプも休むことができなかったのだという。

 こんなにまっすぐな男もそういない。

 国内FA権を行使。阪神と交渉を始めた。例えば阪神に移籍するとして、オリックスの何倍もいるスタッフや、OBの中でやっていけるのだろうか。こちらは結論が出ないうちから心配になっている。(デイリースポーツ・達野淳司)

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