【スポーツ】平昌五輪 主将は小平奈緒、旗手は葛西紀明に決定 過去の主将、旗手の成績は…
日本オリンピック委員会(JOC)は16日、常務理事会を開催し、2月に開幕する平昌冬季五輪の主将と旗手を決定した。主将にはスピードスケート女子で金メダルの期待が懸かる小平奈緒(31)=相沢病院=を抜擢。旗手は夏冬通じて日本史上最多の8度目の五輪となり、前回のソチ五輪では主将を務めたスキージャンプ男子の“レジェンド”葛西紀明(45)=土屋ホーム=が務める。
主将の重責を担う小平は、“魔のジンクス”を打ち破れるか。過去冬季五輪での主将に、金メダル獲得者はいない。98年長野五輪ではノルディックスキー複合の“キングオブスキー”の荻原健司が個人4位、団体5位に終わり、02年ソルトレークシティー五輪ではジャンプ男子の原田雅彦もメダル獲得はならなかった。前回のソチ五輪では平昌で旗手を務める葛西が主将を務め、前評判を覆し、41歳で銀メダルを獲得し、流れを変えつつあるが…。
夏季も1992年バルセロナ五輪の古賀稔彦以来、6大会連続で金メダルはなし。04年アテネの井上康生、08年北京の鈴木桂冶とお家芸柔道の大黒柱が敗れ、記憶に新しい16年リオデジャネイロ五輪ではレスリング女子の“霊長類最強女子”吉田沙保里がまさかの銀メダルで、五輪4連覇を逃している。
小平は女子500メートルでは昨季から国内外で24連勝中と無敵を誇り、金メダルの大本命。1000メートルでも世界記録を樹立しており、金メダル最有力候補だ。スピードスケートは開幕翌日から競技が始まるため、開会式などの負担免除が検討されているが、果たしてチームジャパンのエースは、負の歴史に終止符を打てるか。
旗手は98年長野でスピードスケートの清水宏保が金メダルを獲得。夏季でも12年ロンドンの吉田沙保里、00年シドニーの井上康生と金メダリストを輩出している。14年ソチでは主将で銀メダルを獲得した葛西。8度目の五輪は旗手として、悲願の頂点を狙う。(デイリースポーツ・大上謙吾)