【野球】広陵・中井監督が実現目指す3年生全員入場行進「3年間頑張ったご褒美」
今夏、第100回全国高校野球選手権記念大会を迎える。広島大会では、開会式での入場行進で各チームの3年生全員が行進するプランが考えられている。県内の監督でつくる監督会の会長である広陵・中井哲之監督が発案し、中心となって実現を目指している。
中井監督の言葉は次第に熱を帯びた。開会式での3年生全員行進は、監督就任時からの夢でもある。今夏は記念の100回大会だ。「控え選手も入場行進ができたらいい。3年間、頑張ってきたことへのご褒美。グラウンドを歩くのと歩かないとでは、今後の人生も変わってくる」と力を込めた。
県高校野球の監督でつくる、監督会の会長を務める。節目の大会を前に他校の監督と話し合い、何かできないかと考えてきた。真っ先に脳裏をよぎったのは練習に打ち込みながらメンバーに入れなかった控え3年生のこと。「入場行進のとき毎年、広陵だけではなくベンチに入れずスタンドに座る3年生を見て胸が痛かった」。ベンチ入りは20人に限られる。多かれ少なかれ、メンバーに入れなかった選手はいる。努力の集大成として、晴れ舞台を用意したいと考えた。
15年の和歌山大会では、ベンチ入り20人の選手とマネジャーを含む3年生全員が入場行進した事例がある。広島県高野連に登録をしていた2年生は、昨年5月11日時点で1356人。そのすべてが今年、3年生になるとは限らないが、推定でも1000人に近い選手が行進することになる。例年、広島大会の開会式はマツダスタジアムで行っており、夢を実現するためには同球場の指定管理者である広島東洋カープへの申請が必要だ。
同球場の外野は天然芝が敷かれている。昨年より多くの選手がグラウンドを歩くことになれば芝生へのダメージは大きくなる。監督会としてはそれを十分に考慮して、隊列や行進する場所などを検討中。また、開会式の時間短縮ができないかなどについても、県高野連と話し合いを行いたいとの考えを持っている。
「行進をさせてあげたい」と中井監督。7月開幕の広島大会へ向け、知恵を絞り関係各所に働きかけを行っていく。(デイリースポーツ・市尻達拡)
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