【野球】「なぜオオタニを守らせない?」元西武助っ人が外野手起用を熱望する理由

 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が21日(日本時間22日)のダイヤモンドバックス戦で2試合ぶりにスタメンを外れた。7月3日のマリナーズ戦で右肘のけがから戦列復帰。球団は投手復帰には慎重な姿勢を見せ、ここまで指名打者限定という条件で出場している。ただし、指名打者制のないナ・リーグ球団との交流戦では開幕前に公言した「外野手ではプレーさせない」という球団方針により常にベンチスタート。今季最後の交流戦となった同カードでもその方針を貫いているが、異を唱える声は少なからずあるようだ。

 95、96年に西武でプレーし、現在はホワイトソックスの専属ラジオ解説者として活躍するダリン・ジャクソン氏(54)もその一人だ。

 メジャーでは12シーズンにわたってプレーし、960試合、打率・257、80本塁打、317打点。西武ではリーグ優勝こそなかったが、走攻守を兼ね備えた選手として2年で254試合に出場し、打率・277、39本塁打、132打点の成績を残した同氏はこう話す。

 「彼は外野もやるんですよね?なぜやらせない?って思いますよ。僕が監督なら彼を守備に就かせますよ。もちろん、選手の体を考えることも監督の仕事ですから、本人に無理をさせないということであれば、今なら週3日のペースでオオタニを外野手として起用したいですね」

 同氏が大谷の外野手起用を熱望する理由はただ一つ。「オオタニのプレーをもっとみたい」。その言葉に尽きる。エンゼルスとホワイトソックスが今季初めて対戦した7月23日。試合前の大谷のフリー打撃を見て心を鷲づかみにされた。

 「ただただ圧倒されましたね。力みのないスイングであそこまで遠くまで飛ばす。完璧。放送中にもその話をしていたら試合でセンターへ大きいのを打ちましたからね」

 大谷はホワイトソックスとの4連戦で2本の本塁打を放った。1本はセンター方向へ、もう1本はライトスタンドへ。飛距離はそれぞれ133メートルと136メートル。特大のアーチだった。

 「打撃練習でも見ていましたから驚きではなかったですが、あのホームランで完全にファンになりましたね。イチローやヒデキ・マツイ、これまで多くの日本の打者を見てきて、衝撃を受けましたけど、オオタニは彼らと違いますね。24歳の若さで、しかも二刀流で…」。

 そこでジャクソン氏は急に何かを思い出したようにホワイトソックスの指名打者、マット・デービッドソン(27)の話を始めた。

 「彼は高校時代はとてもいい投手でした。実は先日(6月29日のレンジャーズ戦)の試合で初めてマウンドに上がり、1回を投げました。球団にももっと投げたいと伝えています。これはオオタニが他の選手に影響を与えている一例です。ドラフトされた選手の中には打者と投手の両方をやりたいと言っているという話も耳にします。オオタニが野球の文化を変えた。私はそう言ってもいいと思います」

 その言葉どおり、その後、デービッドソンは7月27日のブルージェイズ戦、8月6日のヤンキース戦にも登板。いずれも敗色濃厚な九回のマウンドだが、無失点を継続している。

 エンゼルスが次にホワイトソックスと対戦するのは9月7~9日の3連戦。ジャクソン氏は「次はピッチングを実際に見てみたいですね。投手としても復帰するのが待ち遠しいですよ」と話す。野球の本場、米国でオオタニ・マニアは確実に増えている。(デイリースポーツ・小林信行)

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