【野球】オリックス山崎福也はなぜ平均球速10キロ速くなった?
プロ5年目のオリックス・山崎福也投手(26)に異変が起こっている。今キャンプ、紅白戦に2度登板し、いずれも145キロ以上の球速を記録しているのだ。昨年までよりも平均球速で10キロも速くなっている。その裏には意外な人物のアドバイスがあった。
スピードガンは146キロを記録した。150キロを超える投手が何人もいる時代。特に珍しい数字ではない。だが、出した本人が山崎福となれば話は別だ。
山崎福といえば大きく割れるスローカーブが最大の武器。直球の球速は135キロ前後。緩急が武器の投手だ。それが平均で10キロも速くなっている。投球フォームを見ても大きく変わったところはない。なぜか?
「去年の6月からウエートトレとか、食事とか徹底的に取り組んで来たんです。体重は7キロ増えました。あとは中嶋2軍監督から投球フォームを見てもらったのもありますね」
投球の際に背中が反る格好となっていたのを修正。効率よく力を伝えられるようになったという。
半年ほどで7キロ増の肉体改造。シーズンを過ごしながらそんなことができるのか。
「実は去年の7月に西武にいた菊池雄星さん(現マリナーズ)と話す機会をいただいたんです。そこで“日にちを決めて追い込んだ方がいい。限界まで追い込むために誰かに見てもらった方がいい。自己満足で終わる人が多いから”とアドバイスをもらった。そこから変わりました」
昨季はプロ初の0勝に終わった。キャンプも2軍スタート。崖っぷちからの挑戦。西村監督は「いいものを出してくれた。良ければ先発もある」と高評価した。紅白戦2試合はいずれも救援で1イニングのみ。そこから先発候補の一人まで駆け上がった。
「どこでもやります。ずっと1軍にいたい。いることで成績は付いてくると思うんで」
雄星のひと言が左腕の人生を変えるかもしれない。(デイリースポーツ・達野淳司)