【野球】“犬派”増えるか? MVP大谷フィーバーで大注目、問い合わせ殺到も 飼い主の責任忘れずに

 大リーグ・エンゼルスからFAになった大谷翔平投手(29)が16日(日本時間17日)に今季のア・リーグ最優秀選手(MVP)を受賞した際、MLBネットワークの番組内で抱いていた「犬」が話題を席巻している。大谷フィーバーは令和のペット業界にも影響を与えそうだ。

 番組内で茶色と白のツートン模様の犬が大谷とハイタッチしたり人なつっこく動き回ったりする姿がテレビ番組やSNSで拡散。犬種はオランダ産の中型犬「コーイケルホンディエ」だと言われている。日本では珍しい犬種で、ペットショップには飼育を希望する人々からの問い合わせが殺到しているという。

 ペットが人間にもたらす癒やし効果は大きい。中でも犬と猫は人気を二分する。国内の飼育頭数の内訳では、2013年ごろまで犬が猫を上回ってきたが、その後は猫が犬を上回っているといわれている。

 経済産業省ホームページが公表している統計の「ひと言解説」では「犬の登録頭数※をみますと、2009年度(2010年3月末現在)の688万頭をピークに2021年度末(2022年3月末現在)には、610万頭まで減少」と、飼育頭数は減少傾向にあるとしている。

 一方で猫の飼育頭数は「犬のように登録制度が存在しないため、一般社団法人ペットフード協会の令和4年(2022年)全国犬猫飼育実態調査によりますと2020年863万頭、2021年895万頭、2022年884万頭」と、犬の登録頭数を上回っている。犬は猫より飼育費用が高く、住環境や散歩などの世話を含めると少人数家族にとって猫の方が扱いやすいことなどが分析されている。

 10年あまり下降線をたどってきった“犬派”だが、大谷ブームで増加に転じる可能性もあるだろう。半面で「大きくなりかわいくない」「しつけがうまくいかずなつかない」などの理由で飼育放棄されたり、悪質業者による多頭飼育崩壊が起きたりという事例も確認されている。

 ペットを飼うには餌や医療費など経済的負担やしつけ・ふん尿の処理・散歩など健康管理もついて回る。個体により寿命は13~17年とさまざまだが、天寿をまっとうするまで責任を持って接することができるか。冷静に考えてから家族として迎えたいものだ。

 (注)※=狂犬病予防注射や保健所、市町村への登録数

 (デイリースポーツ・中野裕美子)

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