スペインまさかの1回戦敗退…ピーク過ぎた主力 一時代の終わりか
「ロシアW杯・1回戦、スペイン1(3PK4)1ロシア」(1日、モスクワ)
1回戦の2試合が行われ、開催国のロシアがPK戦の末に2010年大会覇者のスペインを破ってソ連時代の1970年以来、48年ぶりに8強入りした。
歓喜に沸き返るルジニキ競技場のピッチに、スペインの選手たちはただ静かに立ち尽くした。10年大会の優勝国は1次リーグで敗退した前回大会に続き、今回も不本意な幕引きとなった。屋台骨を支えてきた選手はピークを過ぎ、一つの時代の終わりを感じさせた。
イエロ監督は「8年前のスペインは、それまでになかったようなサッカーを見せた。しかしW杯の傾向はすっかり変わった」と言う。当時「ティキタカ」と呼ばれた細かく、流麗なパス回しで相手を崩したスタイルは世界から称賛を浴びたが、今大会は守りを固めてカウンター攻撃を狙うチームが格上を苦しめる展開が目立った。
攻撃的MFのシルバが32歳。センターバックでコンビを組むセルヒオラモスは32歳で、ピケは31歳。イニエスタは代表引退を表明した。今後は世代交代も迫られるが、イエロ監督は「スペインにはアイデンティティーがある。それは変わらない」。パスサッカーへの信念は受け継がれる。