花園観戦帰りにもう一つの聖地へ・・・「花園ラグビー酒場」で立ち飲み乾杯!
2019年ラグビーワールドカップ日本大会に向け、機運が高まる中、“聖地”の花園にラグビー愛に満ちあふれた立ち飲み店があった。その名も「花園ラグビー酒場」だ。今年で開店22年。気さくな雰囲気と値段の安さ、そして女将さんのかわいい笑顔が魅力だ。
のれんをくぐると、先客がいた。初老の紳士2人に女性1人。どうやら常連客のようだ。すると店の奥から「いらっしゃ~い」とオーナーでもある東屋あさ子さん(71)がニコニコ顔で迎えてくれた。さすがはラガーマンが集う酒場だけのことはある。店内の壁には高校、大学、社会人のチーム名がプリントされた小旗やペナントが所狭しと飾られ、びっしりと並んだ選手のサインが目に飛び込んできた。
見渡すと大畑大介、堀越正巳、林敏之各氏ら神戸製鋼組のもの、プロ野球・日本ハムの清宮幸太郎の父・克幸さんのそれは、サントリー時代とヤマハ時代のものが貼られるなど、ラグビー好きにはたまらない空間が広がっている。
オープンは1996(平成8)年2月。小柄な体で各テーブルをこまめに回る東屋さんは2代目。店員からオーナーになった。
「ラグビー選手がかわいくてね。気がつけば20年…。商店街の活性化のためにも頑張ってトライしていきたいです」
失礼を承知で年齢を聞くと「38歳」といたずらっぽく笑った。しかし、ラグビー愛は本物だ。好きな選手はオールブラックスのイケメン、ダミアン・マッケンジーといい、10月には横浜・日産スタジアムでのオーストラリア戦を観戦。すでに来年、花園で行われるワールド杯4試合のチケットも購入済みだ。
同時にメニューの安さにも驚かされた。ビール生中も冷酒も熱かんも250円。しかも、清酒は奈良・長龍酒造からの特注品「トライ一本!」と来た。また鹿児島・三和酒造の芋焼酎「花園ラグビー酒場」も用意されており、宴席が盛り上がること間違いなしだ。
あてもスクラムシュウマイ、スクラムギョウザ(各500円)など多種多彩。仕上げにおすすめを注文するとXOジャン焼きそば(550円)を出してくれた。豚肉ともやしが麺に絡んでドライビングモール状態。勘定をみると、これが思わずノックオンしそうなほどの安さ。気分上々でノーサイドとなった。
場所柄、近鉄ライナーズのファンが多く、運が良ければ現役選手やOBと会うこともできる。高校ラグビー選手権大会は今月27日に開幕。これからのシーズン、ラグビー観戦帰りにぜひ立ち寄りたいスポットだ。
(デイリースポーツ特約記者・山本 智行)