6000店の部数管理
任された責任を全力で果たす
「新聞社の販売部で働いています」と言うと、ほとんどの人に「どんな仕事?」と聞かれる。
「まぁ地味やけど、大事な仕事やな」
入社当初はそんな風に答えていたが、約 8 ヶ月が経った今、もし同じ質問をされる機会があれば、その中の“地味”というフレーズは外そうと思うようになった。
現在、私は主に九州・中国・四国・近畿・東海・北陸・山陰地区約 6,000 店の販売店の部数管理と、その他の事務処理諸々を任されている。スポーツ選手や芸能人と直接会ったり話したりすることはほとんどないし、一日がデスクワークだけで終わることも少なくない。記者志望のあなたなら「事務処理」なる言葉を目にしただけでなんて地味な仕事なんだと思うかもしれない。
その仕事をどう捉えるかは勿論まったくの自由だが、それでも日々の仕事をこなしていく中で私が強く感じるようになった、これだけは声を大にして言いたいということが1つだけある。
それは、仕事に派手も地味も、花形も裏方もないということ。
記事を書く人、写真を撮る人、紙面を作る人、その紙面を印刷して新聞にする人、その新聞を販売店に届ける人、届いた新聞を配達する人−。
どこか1つ、たった1人でも自分の任された責任を果たすことが出来なければ、新聞は読者の元へ届かない。
当たり前といえば当たり前のことかもしれないが、マスコミ人として、1人の人間として決して忘れてはいけないそうした責任感を強く感じることが出来る、それが販売という仕事の醍醐味ではないかと私は思う。
入社1年目の新人にしてはずいぶん大それたことを書き連ねてしまったが、これからも1人1人の読者の声を無駄にせず、与えられた仕事は相手が望むよりも少しだけ素早く正確に、そして何より自分を生かしてくれているすべての人への感謝を忘れずに、社長にも清掃係のおばちゃんにも同じ挨拶が出来る人間を目指して日々精進していこうと思う。
【2008年4月入社・販売局大阪販売部配属】 |