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沙保里ホッ　レスリング第一関門圧勝

2013年5月31日

　ＩＯＣ理事会でレスリングが最終候補に選ばれ会見する（右から）馳衆院議員、吉田沙保里、日本レスリング協会の福田会長（共同）

　国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は２９日、ロシアのサンクトペテルブルクで開いた理事会で、２０２０年夏季五輪で実施する残り１競技の最終候補にレスリング、統合した野球・ソフトボール、スカッシュの３競技を選んだ。採用競技は９月のＩＯＣ総会（ブエノスアイレス）で決まるが、投票するＩＯＣ委員から推す声が既に出ているレスリングの存続が有望視される。五輪実施に向けて３度目の挑戦だった空手は落選し、武術、ローラースポーツ、スポーツクライミング、水上スキーのウエークボードも外れた。

　国民栄誉賞を受賞した無敵の女王が、とびっきりの笑顔で関係者と抱き合った。「最初にレスリングと言われて、跳び上がるほどうれしかった」と、五輪レスリング女子５５キロ級３連覇中の吉田沙保里（３０）＝ＡＬＳＯＫ。「五輪存続を求める署名が国内で１００万人近く集まり、世界中がレスリングを残してほしいという思いがＩＯＣに伝わった」と結束の力を強調しながら「９月が決勝戦」と、１競技に絞り込むＩＯＣ総会へ意気込んだ。

　「人類最強」といわれた元名選手のアレクサンドル・カレリン氏（ロシア）が脚のけがで駆けつけられなかった中、吉田は三つの金メダルを首にさげ、特訓した英語で不慣れなロビー活動を展開。日本協会の福田富昭会長も「三つの金メダルを見せて活動した吉田の存在が大きかった」と感謝した。

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