「天皇賞（春）・Ｇ１」（２９日、京都）

　偉業達成へ、上昇カーブを描く。昨秋の天皇賞制覇に続く、秋春連覇を狙うトーセンジョーダンは２５日、岩田を背に開場間もない栗東ＣＷに登場した。

　ティアモブリーオ（５歳１０００万下）を５馬身追走してスタート。序盤からゆったりしたラップを刻み、４角で馬体を内に並べる。直線では鞍上の肩ムチに呼応し、手応え十分に６Ｆ８６秒３‐３９秒７‐１２秒５を計時。半馬身先着を決めた。「時計うんぬんよりも動きに余裕があった。並びかけて行く時の速さは前走以上だった」と前走に続いて２度目のコンビとなる岩田はきっちりと変化を感じ取った。

　今年初戦の大阪杯は一昨年の有馬記念以来となる逃げを打っての３着。３カ月ぶりでも地力を示した。池江師は「逃げるのもひとつの選択肢。４角の手応えでは入着がどうかと思ったが、ジョッキーが最後まで追ってきてくれた。闘魂を注入して翌週から馬が変わってきた。上積みなら（同厩舎の）オルフェーヴル以上」と盾Ｖ２に向けての視界は良好だ。

　「距離の不安を言われるかもしれないがみんな一緒。行ってもいいし、控えてもいい。この馬の力を出し切れれば」と岩田は腕をぶす。自在な立ち回りを武器に古馬No.１の栄冠をつかむ。