「ＣＢＣ賞・Ｇ３」（７月１日、中京）

　西園厩舎と言えば、短距離馬の宝庫。春に激戦を重ねた古馬勢は充電中だが、イキのいい３歳馬は夏バテ知らずだ。今年は成長著しいシゲルスダチで、１０年ヘッドライナー以来となるＶを狙う。

　ＣＢＣ賞は３年連続で連対中。快速馬ぞろいの厩舎が得意としているレースだ。スダチは古馬と初対戦になるが「３年前のエイシンタイガー（２着）も５２キロだったな」と指揮官。ハンデ差を生かせれば、太刀打ちできることは既に証明済みだ。

　２連勝の勢いで臨んだ前走のＮＨＫマイルＣは最後の直線での不利で落馬し、競走中止に。後遺症が心配されたが「ダメージは見られない。むしろ、ここにきて馬体にボリュームが出て成長している」。Ｇ１の無念を晴らす準備をしっかり整えてきた。

　かわいらしい芦毛の容姿と名前で人気がある。「顔はかわいいけど、気が強い。額に角が生えているんだ。こういう馬は負けん気が強くて走るんだよ」と笑った。このギャップもファンにはたまらない。厩舎の次世代を担う個性派が、夏の短距離王争いに名乗りを上げる。