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「ヴィクトリアマイル・G1」(13日、東京)
マルセリーナと急きょコンビを組むことになった田辺裕信騎手(28)=美浦・小西=は10日、松田博厩舎への恩返しと、自身初のG1制覇へ、闘志を燃やしている。
お世話になっている松田博厩舎からもらったチャンスを必ずモノにする‐。そんな強い気持ちで臨むのが、マルセリーナと急きょコンビを組むことになった田辺だ。先週のNHKマイルCで岩田が騎乗停止の処分となり、代打の指名を受けた。
「いいジョッキーがいるなかで声をかけてもらった。何とか結果を出したい」と力が入る。初騎乗となるが、イメージは膨らませている。「しまいの競馬が合うのかと思っていたが、前走は中団からいい脚を使っていた。いろいろな形で競馬ができる。(条件も)合いそう」と期待を寄せる。
松田博厩舎との相性は良く、なじみもある。02年デビューから同厩舎の馬で12勝を挙げ、勝率19・0%、連対率28・6%で複勝率30・2%とハイアベレージ。大舞台でのコンビも目立ち、自身のG1初参戦となった10年の朝日杯FSのタガノロックオン(今年のフェブラリーSでも騎乗)をはじめ、ユニバーサルバンクでは昨年の菊花賞、今春の天皇賞に参戦。皐月賞ではトリップの手綱を取った。タイトルを手にしていないだけに、G1で喜びを分かち合いたい。
デビュー10年目の昨年はローカルを中心に騎乗し、88勝を挙げてリーディング7位に躍進した。しかし、主戦場を中央場所に移した今年は、6日終了時点で21勝と昨年を下回るペース。「覚悟はしていたが、昨年くらいの勢いでいかないと」と危機感を抱いていたところに、同世代の石橋脩が天皇賞・春でG1初制覇。「一緒に頑張ってきた人が勝つことは刺激になる」と自身も続くつもりだ。巡ってきた絶好の機会で、その存在感を示したい。
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