「宝塚記念・Ｇ１」（２４日、阪神）

　連覇へ視界が開けた。２２日の朝、アーネストリーは栗東坂路で４Ｆ６８秒０‐１６秒９をマーク。「いい動き。追い切りでも手前を変えて、真っすぐに走っていたでしょ？悪いときはラチに頼ってもたれるけど、それがなかった。出来がいい証拠」と佐々木師は満足げ。真ん中の（４）枠(8)番には「いい枠だよ。偶数だし、これでジョッキーのプレッシャーも軽減する。Ｇ１だから、ひとつでも不安材料がなくなった方がいい」と力強くうなずいた。

　歓喜のＶから１年、思うような結果は出ていない。ただ、沈まない体、左回りでついた癖など、佐藤哲はあらゆる角度から敗因を探り、日々の作業に力を注いできた。これまでと違う位置取りとなった前走も、ハナに立った有馬記念の悪夢を繰り返さないためだった。主戦は「走りにも飽きてきていたし、今までやってきたことをやっても仕方がない。弾力がなかったけど、それを呼び起こす作業をしながら。失敗しながらもいい方向へ向いている」と説明する。

　早め先頭から押し切った昨年とは違った競馬を思い描く。「出来で言えば、昨年よりもいいんだよ。昨年は開幕２週目だったけど、今年は４週目。そんなことも頭に入れてつくってきたから。５、６番手でもいいかなと思っている。昨年とはまた違うアーネストリーを見せられると思うし、結果を出すしかない」。復権をかける人馬が、上半期をＶで締めくくる。