「織田記念国際陸上」（２８日、広島広域公園陸上競技場）

　有力選手の会見が行われ、２９日の女子１００メートルに出場する日本記録保持者の福島千里（２３）＝北海道ハイテクＡＣ＝が記録更新に意気込みを示した。また、女子３０００メートル障害では日本記録保持者の早狩実紀（３９）＝京都光華ＡＣ＝が９分５７秒１７の大会記録で優勝したが、五輪参加標準記録は突破できなかった。

　福島伝説の始まりの地で、再び衝撃の走りを披露する。２９日の女子１００メートルを前に、会見した福島は「記録が出やすいし、広島はすごくいい思い出がある。数少ないチャンスだし、いい記録が出ればいいな」と、笑顔で意気込みを口にした。

　国内屈指の高速トラックで行われる大会は、福島にとっても抜群の相性を誇る。０８年には当時の日本タイ記録となる１１秒３６を記録。一気にブレークし、北京五輪にも出場した。０９年には追い風参考ながら１１秒２３、１０年には現在の日本記録の１１秒２１をマークした。

　今季国内初戦。すでに五輪Ａ標準記録（１１秒２９）を突破しており、６月の日本選手権で優勝すれば代表入りが内定する。「この大会が始まると、きっと日本選手権まですぐ。いい流れを作りたい」。２度目の夢舞台へ、好発進する。