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室伏“雨天対策”シューズ8種類用意!

 室伏広治がロンドンで使用するシューズ

 ミズノは27日、陸上男子ハンマー投げ、ロンドン五輪代表の室伏広治(37)=ミズノ=が五輪本番で使用するシューズを発表した。雨の多いロンドンの気候を想定して、今回は初めて雨天用のシューズも開発し、現地には最低でも晴れ用4足、雨用4足の計8種類のシューズを持ち込むことが決定。04年アテネ五輪以来、2大会ぶりの金メダル奪取へ、“鉄人”の足元は盤石だ。

 2大会ぶりの五輪金メダルへ、“鉄人”室伏が文字通り足元を固めた。雨の多いロンドンの気候を想定し、自身初めて雨天用シューズの開発をミズノに依頼。同社の上治丈太郎副社長は「彼のアイデアはすごい。担当者を泣かせるほどですよ」。現在も試行錯誤は続いており、ロンドンには最低でも晴れ用4足、雨天用4足の計8種類のシューズを持ち込む予定だ。

 雨用シューズの開発は、昨年12月に室伏からの提案で始まった。ロンドンの1年間で雨が降った日数は、東京の106日に対し167日と、ほぼ2日に1日は降る計算。室伏は「雨対策の取り組みは、バイクのレースからヒントを得てその必要性を感じました」という。

 F1などの四輪レースとは違い、バイクのGPシリーズなどの2輪レースでは、カーブなどの際に車体を斜めに倒すため、タイヤに遠心力に耐えるためのグリップ力が必要になる。この点はハンマー投げの回転動作の際の足にかかる力関係と類似しており、バイクのウエット、ドライタイヤのように、晴れ用、雨天用のシューズ開発を依頼した。くしくも今季初戦となった6月の日本選手権では大雨の中の試合となり、記録も近年では最低の72メートル85。雨対策の必要性が浮き彫りとなった。

 室伏自身も、万全を期す。7月中旬の選手村開村と同時に異例の早さでロンドン入りし、サブトラックや、日本が確保している練習施設で現地のサークルの感覚をつかむ予定だ。「ロンドン本番まで会社のスタッフの力を借りて万全の準備で臨みたい」。04年アテネでは上位選手のドーピングによる繰り上がり金だった。今度こそ競技場に日の丸を掲げるため、人事を尽くす。

(2012年6月28日)

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