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関塚ジャパン、断腸決断で“香川外し”

 サッカーU‐23日本代表とOA枠の選考について説明する原強化担当技術委員長

 日本サッカー協会が14日、ロンドン五輪に出場する日本代表の予備登録メンバー35人を発表した。マンチェスター・ユナイテッドに移籍するMF香川真司(23)=ドルトムント=は、W杯予選に専念させるなどの理由で外れた。A代表のエースの力を借りずに、同代表の関塚隆監督(51)は目標のメダルを目指すことになった。1988年12月31日以前に生まれた選手が出場できるオーバーエージ(OA)枠には、DF吉田麻也(23)=VVVフェンロ=ら3人を登録した。

 香川外しの決断について、日本サッカー協会で指揮官に代わって原博実強化担当技術委員長が「彼の将来、W杯最終予選のスケジュールを考えた時に、メンバーからは外して、香川に続くタレントはこの中にいると思いますので、他の人たちに期待したいと思います」と説明した。

 香川のコンディションを第一に考えた。5月上旬にドイツのシーズンを終えた後は、日本代表合宿に参加。W杯最終予選3連戦を終え、オーストラリアから13日に帰国するまで働きづめだった。7月上旬からの五輪代表合宿に参加すると、オフがほぼ消滅する。

 世界有数の強豪マンチェスター・ユナイテッドに移籍し、激しい定位置争いに直面することを考えると、五輪は足かせになる。9月11日にはホームでのW杯最終予選イラク戦も控えている。こうした状況を考慮し、原委員長は13日に予備登録メンバーには入れないことを香川に告げた。

 5月18日にトゥーロン国際のメンバーを発表した記者会見では「(香川を)呼びたいとは思っています」と公言。銅メダルの68年メキシコ大会以来のメダル獲得を目指す関塚ジャパンにとって大きな力になるはずだったが、A代表のザッケローニ監督と話し合い、断腸の思いで“香川外し”を受け入れたとみられる。

 両監督の話し合いに同席したという原委員長は「(ザッケローニ監督は)いろいろ言っていました。彼の意見が全てだと思わない。関塚監督の意見も聞いて協会としてこの決断が一番いいだろうと(決めた)」と振り返った。香川が宇佐美、清武らとタッグを組むドリームチームは残念ながら幻になった。

(2012年6月15日)

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