「Ｊ１、Ｇ大阪１‐２浦和」（１６日、万博）

　浦和がロンドン五輪日本代表予備登録メンバーに選ばれたＦＷ原口元気（２１）の同点弾、ロスタイムにＭＦ梅崎司（２５）の決勝ゴールでＧ大阪を２‐１で下し３位に浮上した。仙台は札幌に４‐１で快勝し、首位を守った。広島はＣ大阪を４‐１で下し２位。神戸は磐田を３‐１で破り、西野監督が就任後の初白星。新潟は清水に１‐０勝ち、柳下新監督の初戦を飾った。ベルデニック監督が初指揮の大宮は柏に２‐４で敗れた。

　１‐１で迎えた後半ロスタイム。ＭＦ柏木のパスに飛び出した梅崎が、切り替えしから今季初得点となるシュートを突き刺した。激しい雨中の劇的弾、それも０７年８月１５日以来となるリーグ戦でのＧ大阪戦勝利に浦和ベンチは狂喜乱舞した。

　先制を許す嫌なムードを振り払ったのは原口だった。１点を追う前半２９分に値千金の同点弾を決め、五輪代表１８人入りへアピールした。「Ｊからアピールしたい。できれば１試合１点とりたい」と７月２日のメンバー発表まで２試合での連続ゴールを誓った。

　五輪へ当落線上にあるのは自覚している。予備登録３５人が発表された１４日、取材を受けていると「落選会見か？」とＭＦ阿部やＧＫ山岸にからかわれた。「ちょっと。止めて！」と思わず顔を赤くした原口。むきになるのは、代表入りを強く意識する証拠だ。

　宇佐美（ホッフェンハイム）や宮市（アーセナル）ら強力な海外組のライバルと競わなければならない。予選を戦い抜いた自負があるかと問われ「ないわけはない。けど、負けないだけのパフォーマンスをしないといけない」と静かに闘志を燃やした。