「ナビスコ杯、神戸３-２横浜Ｍ」（２７日、ホムスタ）

　頼れる男が、神戸を勝利に導いた。２‐２の後半４２分だ。ＭＦ朴康造の右ＣＫを、ＤＦ河本が頭で合わせて決勝弾。歓喜に沸くスタジアムで突っ伏したままのヒーローは「決められてビックリしたんで」。既に敗退が決まっているナビスコ杯だが、最終節で意地を見せて初勝利を挙げた。

　先制点もこの男だ。前半９分にも右ＣＫから頭でゴール。１試合２得点は「１年目以来かな…」と語るが、実はプロ入り後では初。本職の守備で２失点に「チームとして対応を考えないと」と辛口も終了間際の横浜Ｍの猛攻には、体を張ったブロックで死守するなど存在感を放った。

　昨オフに左脛骨（けいこつ）を手術。疲労骨折だった。今季の出遅れはやむを得ず、西野監督も「最近は紅白戦でもボランチで使うなど、センターバックのポジションを失いかけていた」と語る。戦力の底上げのために控え組中心で挑んだ一戦だったが「チャンスをよく生かしてくれた」と河本を称賛した。

　これで公式戦３連勝。指揮官は「この勝利を次につなげたい」と力強く言った。西野神戸は上昇気流を受けて、リーグ戦での躍進を目指す。