「スウェーデン招待、日本‐スウェーデン」（２０日、イエーテボリ）

　スウェーデン遠征中のサッカー女子日本代表は１９日、親善試合・スウェーデン戦に向けてイエーテボリに移動し、試合会場で約１時間の最終調整を行った。今遠征で代表初招集のＦＷ大滝麻未（２２）＝リヨン＝は先発出場が決定的で、日本女子史上１４人目となるデビュー戦ゴールを狙うことを宣言した。また前日の米国戦で代表戦に復帰したＭＦ沢穂希（３３）＝ＩＮＡＣ神戸＝は途中出場が濃厚。金メダルを目指すなでしこジャパンは、五輪メンバー発表前では最後となる試合に臨む。

　成長著しいなでしこのハイタワーが、ついにデビューする。スウェーデン戦前の最終調整となったこの日、ＦＷ大滝はＦＷ丸山と共に主力組の２トップの一角としてプレー。「デビュー戦になるかもしれないですね。思い切ってアピールする。それしかないです」。身長１７２センチの表情が引き締まった。

　背水の気持ちで挑む。７月２日に迫った本大会メンバー発表。１８人の少ない椅子に座るためには、今回のスウェーデン戦が最後のチャンス。「ゴールが一番わかりやすいアピール。得点にこだわってやっていきたい」。練習では豪快なボレーシュートも繰り出し、佐々木監督からも「それぐらいリラックスしてやれよ」と声を掛けられた。代表デビュー戦でゴールを決めれば、２００６年７月１９日のベトナム戦でＭＦ阪口が達成して以来、歴代１４人目。これ以上のアピールはない。

　強烈な刺激を受けた。３日前、スウェーデン‐米国戦を視察した際には、リヨンで１トップのレギュラーを張るスウェーデン代表ＦＷシェリンが自らの目の前で１得点。「続きたい？そうですね」。リヨンを離れる際には代表戦のピッチで再会を約束した盟友に、今度は自らのゴールを見せる番だ。

　現地入り後に痛めた右足首も「大丈夫。明日はできる感じです」。最初で最後のチャンスは逃さない。