最後は個の力…メッシのロスタイム弾
2014年6月22日
初戦に続くメッシの得点は鮮やかだった。「常にマークされて、(プレーする)スペースをつくれなかった」(メッシ)とはいえ、ここ一番では才能を見せた。ペナルティーエリア右角付近で球を受け、左に軽く押し出すや、左足でカーブをかけて左サイドネットを揺らした。サベラ監督も「われわれにはどのチームも欲しがる天才がいる。彼がアルゼンチン人であるのは幸運だった」と、エースの価値を再認識した。
勝ち点獲得まであと一歩と迫ったイランの健闘も特筆すべきだろう。メッシをはじめドリブルのうまい相手に惑わされることなく、しっかりと地に足をつけ、集中力を発揮して突破を許さなかった。相手にスペースを与えない守備は組織的であると同時に、球際の強さも光った。ティモリアンが中盤で見せた球を奪う能力など、これも個の力といえる。
攻撃時には最前線に残るグーチャンネジャドなど3人が相手陣内に入るぐらいで、守備的に戦わざるを得なかった。それでも後半には3度の決定機をつくり、過去W杯2度優勝の強豪を慌てさせた。GKロメロの懸命のセーブがなければ、イタリアを倒したコスタリカに続く金星も夢ではなかったろう。
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