「サッカーの母国」前途は多難
2014年6月25日
すでに2連勝で1次リーグD組突破を決めていたコスタリカが、2連敗で敗退が確定したイングランドと0-0で引き分けた。この結果、コスタリカが同組1位となり、ようやく今大会初の勝ち点を獲得したイングランドは、W杯1次リーグで初の最下位に終わった。
イングランドにとっては「サッカーの母国」というプライドを懸けた戦い、未来への希望を見いだしたい一戦だった。第2戦のウルグアイ戦に続く先発出場はFWスタリッジ、DFケーヒルのみで、期待の22歳、ウィルシャーのほか、18歳のショーら今大会初出場となる5人を起用した。若い選手たちを思い切って23人のメンバーに加えたホジソン監督の、「彼らはこれからの2年でもっと良くなり、強くなる」という期待の表れと言えた。
しかし、世界屈指のレベルを誇るプレミアリーグで輝く彼らも、母国のプライドを取り戻すには、まだ荷が重すぎたようだ。ウィルシャーは才能の片りんを見せた。前へ仕掛ける勇気を持ち、好パスで得点機も演出した。それでも1990年イタリア大会でW杯にデビューしたガスコイン(当時23歳)、98年フランス大会でオーウェン(同18歳)が見せた威厳あふれるプレー、驚くような切れ味とは比べるべくもなかった。右サイドバックの22歳、ジョーンズに至っては、度重なる初歩的なミスにスタンドはブーイングとため息に包まれた。
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