オランダとアルゼンチン鍵握るドリブル
2014年7月8日
しかし、今回は期待が持てそうだ。フォーメーションで物議をかもした1次リーグから、決勝トーナメントに入って好守とも次第に調子を上げてきた。エースのFWメッシは1次リーグで「省エネ」の批判も受けたが、決勝トーナメントでは躍動感が出てきた。国際サッカー連盟(FIFA)公式サイトのデータによれば、準々決勝のハイスピードで動いた距離は、延長戦となった決勝トーナメント1回戦のスイス戦前後半を約400m上回り1941mだった。さらに、素早い寄せで球を奪いにいくなど、守備面の積極性も目立った。
大会前は不安視されていた守備の安定も好材料だ。決勝トーナメント2試合で無失点はアルゼンチンだけ。守備ラインの背後を簡単に取られたり、カウンターアタックを許す場面が減ってきた。所属のモナコで今シーズンのフランスリーグ出場が3試合のみと試合勘が心配されたGKロメロも、好守連発で5連勝の快進撃を支えている。
この守備陣が、オランダの誇るロッベン、ファンペルシー、スナイダーの攻撃トリオをいかに封じるかに決勝進出が懸かる。特にロッベンのドリブルは、反則なしで止めるのは難しい。アルゼンチンもメッシやFWイグアインが積極的に仕掛けるだろう。「ドリブル合戦」が決勝進出の明暗を分けそうな気がする。
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