香川へ送った人生で一番大事な助言
2014年4月23日
「あいさつひとつとっても派手さがない。もさっとした感じでね、この子は本当にサッカーができるんかいなと思いました。先輩に『おい、真司!踊らんかい』と言われて、よく腰を振って踊っていました」。当時の印象を振り返り、秀島氏は懐かしそうに笑った。
プロ入り当初の香川はとにかく食が細く、他の選手が20分ほどで食べ終わる食事を2時間半近くかけて食べていたという。午後6時半からの夕食に、いつも最初に現れて最後まで残る。そんな生活が3カ月ほど続いた。ただ、食事を残すことは絶対になかった。
神戸・有馬温泉の老舗旅館「兵衛向陽閣」で総料理長を務めた経歴を持つ秀島氏は、03年に寮長に就任して今年で12年目。料理人を目指し15歳で故郷の佐賀を後にした自身の境遇と、生まれ育った神戸から小学校卒業後に仙台へサッカー留学した香川に通ずるものがあったのか、秀島氏は事あるごとに助言を送った。
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